みんさん、こんにちは!
今回は、【レジリエンス】第3弾です。ここまでストレスで心の疲弊についてご紹介してきましたが、皆さんはいかがでしょうか?4月にちょっと環境や人が変わって4月5月と無理をされてきた方は、少し体調にも悪影響があるのではないでしょうか?ただでえ、体調を壊しやすい時期ですのでもし無理をされている方がいれば、ちょっとだけご自分の心に目を向けていただければなと思います!
今回も、ちょっとしたことを心掛けることで、救われることもあるんじゃないかと思い、色々調べたり、考えてみました!
ご参考いただければと思います!
前回のおさらいと今回の内容「自己効力感」について
レジリエンスとは、ストレスやプレッシャーとうまく付き合う技術です。現在社会においては、ストレスと無縁でいられるなんて人はごく少数かと思います。
これまで、レジリエンスの基本とレジリエンスを身につけるための、ステップについてご紹介してきました。
今回は、レジリエンスと自己効力感についてご紹介します!
今回の内容はこの記事を読む方に向けたものですが、実はこの方法の対象を自分以外に設定すれば、主体性やストレングスを補強するエンパワメントのプロセスの一つとなります!
「自己効力感」とは、過去の成功体験による自信です!
自己効力感とは、心理学者アルバート・バンデューラが提唱した概念です。
自己効力感とは
自分がある状況において必要な行動をうまく実行できることを信じ、自分の可能性を認知していることを指す。つまり、「自分は実現できる能力がある」と信じられる、認知している状態である
ここでいう認知とは、物事を知覚した上で判断し、解釈することによって認識することを指します。
物事をそのまま認識することもあれば、自分の価値観や捉え方などを通して解釈が行われて認識することもありますよね。
自己効力感はこのような認知がポジティブに働いている状況です。
このような自己効力感が強いほど、実際にその実現性は高くなると言われています。まさに「信じるものは救わる」ですね。
また自己効力感は、困難や壁にぶつかっても、実現できるという確信度合いや信じる気持ちが気持ちの立ち直りを早くし、モチベーションを維持する効果さえ認められています。
このような自己効力感は、過去に経験した成功が深く関わっており、成功してきた事例があればあるほど、それに関連する事例に対して自己効力感は高くなると言えます。
失敗を繰り返すことにより「実現できない」という確信度合いが高まることを【学習性無力感】と言います
逆に、失敗を繰り返すことにより「実現できない」という確信度合いが高まり、やる気やモチベーションを低下させ、時に不安や恐怖といった感情にとらわれ、失敗の可能性を引き上げる。このような状態を学習性無力感といいます。
学習性無力感とは、ポジティブ心理学の権威であるマーティン・セリグマンが提唱した概念です。
努力を重ねても望む結果が得られない経験が続くと「何をしても無駄だ」と認知するようになり、不快な状態を乗り越え、脱する努力を諦めてしまうことを指します。
スティーブン・マイヤーとセリグマンの共同研究によると
鍵をかけた檻に犬を閉じ込め、何度か電気ショックを与えた後、鍵を開けて、檻の扉を開き、逃げられる状況を作り、再び電気ショックを与えた。その結果、それまで電気ショックを与えられていなかった犬たちはすぐさま逃げ、電気ショックを繰り返し受けていた犬たちは、全く逃げようとせず諦めた。
このように逃避不能の経験によるショックは、強烈な学習として認識され、無力感を感じ、諦めている状態が作り出されるんですね。
学習性無力感に陥ると自己効力感は著しく低下し、これからの未来に希望を持てなくなることもあります。
精神的ショックの大きい出来事の遭遇や何度挑戦しても繰り返し失敗する経験、蓄積した慢性的なストレスなどによって引き起こされます。
軽度のものは苦手意識レベルですみますが、うつやひきこもり、自殺願望へと進展してしまう可能性もあるので要注意です!
自己効力感の近道は「人に頼ること」
ここからは、レジリエンスつまりストレスやプレッシャーへの対処に自己効力感が役立つことはご理解いただけたと思います。
実は、自己効力感は「抱え込みすぎる人」ほど、持つことができません。それは、周りに頼らず自分だけで解決してしまおうとするからです。
一人で何とかうまくいけばいいのですが、確実のどこかで無理が来たり、人間なので失敗をします。失敗自体は仕方のないことなんですが、一人で抱え込んでいると自分を責めてしまい、心が折れてしまいます。
前回のネガティブな感情のコントロールが効いていない状態ですね。
逆に、自己効力感を得やすい人は周囲と協力ができる人ということになります。
では、なぜ人に頼ることができないのでしょうか?
人に頼れない外的要因「助け合いのない関係性」三つの特徴
まずは、外的要因です。
色々な人間関係があるとは思いますが、チームや仲間の誰かが辛い状況にあっても、見て見ぬふりをしたり、気にしないということが普通になってしまっている関係性だと「助け合いのない関係性」であると考えれらます。
そういった環境の特徴を三つ挙げてみます!
一つ目 ストレス度が高い
職場などであれば、ギスギスして対人ストレスが感じれる環境
二つ目 風通しが悪い
会話が少ないだけでなく、人の動きも少なく、人の入れ替わりが滞って、固定的な組織となっている
三つ目 思いやりの態度が見られない
ほかの人の仕事ぶりに関心がなく、気に掛けることもない、仲間意識が乏しい
こんな特徴を持つ人間関係からは、できれば早く逃げましょー!
人に頼れない内的要因「思い込みが邪魔する」
困っていても人に頼れない内的要因として、自分の中にあるマイナスの思い込みが妨げになっている場合があります。
これは前回紹介したネガティブな思考があることで、とにかく個人で頑張ろうとしてしまったり、他人から批判や指摘から避けようとする心の動きから、「人に頼れない」となってしまうのです。
自己効力感を持つためにサポーターを得よう!
前回のマイナスの思い込みに対処するためには、自分を認め、沈んだ気持ちに共感してくれる人がいると、何よりも心強いです。
このような関係性を持つ人を「サポーター」と呼びます。
そんな人がそばにいれば苦労しないよ!ということですが、実はけっこう身近にいるものなのです。
また、人は実は「助けてもらうと申し訳ない」と思う反面「誰かを助けたい」という欲求を持っています。
自分が何かに困っている時には「助けを求めると迷惑かもしれない」と反射的に思いがちですが、実は反対の立場になる「声をかけてくれればいいのに」とか、実際に助けにはいってありがとうと感謝されればちょっと嬉しかったりしないでしょうか?
そんなにたくさんのサポーターは必要ありません。たった五人でいいので、まずは自分が「何があってもこの人が困っていたら絶対に力になろう」と思える人を思い浮かべてみてください。また、「いつも声をかけてくれる人」、「困った時にそっと情報提供してくれる人」、「アドバイスをくれる人」、「辛いときに一緒居ると安心できる人」はいませんか?
その人達が、あなたのサポーター候補、あるいはすでにサポーターになっている人です。
このような助け合いがあると、自分だけでなく周囲のレジリエンスも高まり、集団、組織としても打たれ強くなります。そして、このような組織には4つの特徴があります。
質の高いつながりを形成する4つの要素
ミシガン大学のジェーンダットン教授によると以下の4つの要素が「つながり」の質を上げるとしています。
これらは、周りに望むのではなく、まず自分から心掛けてみましょう!誰か他人を変えるのは無理ですが、自分なら心がけ一つですぐに変われると思います。騙されたと思って一度チャレンジしてみてもらえると、徐々に周囲が変わっていくのを実感できると思います!
①助け合いのある関り
ここで欠かせないのは「プレザンス(その場にいること)」です。つながりを実感できるのは平時よりも、逆境の時です。相手が助けを必要としている時に、タイミングよく思いやりをもって接することが大切です。
ただ、そばにいることだけでも助けになる場合もあります。あなたから勇気をだして「何か手伝えることある?」など声をかけてみましょう!
②リスペクトのある関り
リスクペクト、尊敬がある関わりとは、相手が自己価値を感じる振る舞いをするということです。
何も難しいことをする必要はなく、話をしている時にしっかり相手を見て話を聞くだけでもいいのです。つまりは、傾聴です。
会議の時でも、資料だけではなく、話をしている人の顔をみて聞くだけでも伝わります。注意を100%相手に向けて傾聴するのです。やってみましょう!
③信頼性のある関り
信頼性のある関りとは「誠実さ」です。
誠実さとは、一般には「行っている事とやっている事に一貫性がある」ことです。これを心掛けるだけもすこし違ってくるかもしれません。また、難しいことを頑張ってするのではなく、ただ自分から相手に「信頼してますよ」と示すことも大事です。
本当に信頼関係を構築したければ、まずは自分から相手を信頼してみましょー
④遊び心のある関り
質の高いつながりを育むには、一緒に作業をしたり協働作業が必要な場合があります。これを楽しく行うことで、心理的軽快を生み、相互理解の深まりとチームワークの向上にもつながります。
時には、何かを一緒に楽しく冗談を飛ばしあいながら行うと、楽しく、遊び心が生まれる効果が高くなります。
とはいえ、初対面からこういったことを突然行っても気まずいだけなので①~③を優先して行って、行けそうならチャレンジしてみましょー!
最後に
いかがだったでしょうか?
このようにサポーターを得て「社会的支援」があると質の高い人間関係を築くことができ、自己効力感を形作り成功体験を重ねることができます。
今日ご紹介した内容は、実は自分自身をエンパワメントすることという内容でした。つまり、自分だけでなくその対象を支援が必要な方にすると、その人の強みを見つけ、成功体験を重ねることによるエンパワメントを主眼とした支援になります。
例えば、「その場にいること」を「一緒に居られる」に読みかえる。「リスクペクトのある関り」は「自己価値を感じられる」と読み替えることができます。皆さんも大切な人と離れて、誰にも必要とされないと不安になりませんか?このような気持ちは、どんな人でも等しく持っているものです。
まずは自分のレジリエンスを高めて、その次に誰かをエンパワメントしてみましょー
コメント等で何か感想等いただけると喜びます!
コメント