地域福祉

【地域福祉を考えてみた④】ソーシャルサポートネットワークの双方向的機能

多くの人は、困難な状況にある個人や家族を支援するネットワークと考えるでしょう。そうした認識は間違いではありません。しかし、ソーシャルサポートネットワークの機能はそれだけではないのです。 実は、個別のケースを支援するために構築されたネットワークが、同時に地域全体の福祉力を高め、その高まった地域福祉力が、新たな困難ケースへの対応を自動的に改善していく—このような双方向的な相互作用が、ソーシャルサポートネットワークには内在しているのです。 本記事では、個別支援と地域福祉力向上を双方向的に結びつけるソーシャルサポートネットワークの機能について、具体的に探っていきたいと思います。
地域福祉

【地域福祉について考えてみた③】地域福祉と既存のネットワークの整理

【思考実験:既存システムとの統合的活用】 機能分化型連携モデルの実践展開 はじめに 前編・後編を通じて、住民主体性(住民が自分で決める立場)を保障しながら専門職が適切に連携する「機能分化型包括連携モデル」について論じてきました。しかし...
地域福祉

【地域福祉を考えてみた②】住民と専門職が協働するために

前編では、住民主体とコミュニティソーシャルワークの間に潜在的な対立構造があること、特に個別課題から地域課題への位相転換において住民の客体化が生じることを論じました。しかし、理念だけでは実践は変わりません。 「住民と専門職が対等に協働する」と言うのは簡単ですが、実際の現場では様々な困難が生じます。 個人の最善の利益と地域全体の利益が対立した時、どう調整するのか? 住民の主体性を尊重しながら、専門的支援をどう提供するのか? 一人のソーシャルワーカーが個別支援と地域支援の両方を担う時の役割葛藤をどう解決するのか? これらの課題を解決し、真の住民主体を実現するために、私は「機能分化型包括連携モデル」を提案します。ただし、このモデルには新たな対立構造を生む可能性もあります。その解決策も含めて詳しく論じます。
地域福祉

【地域福祉を考えてみた①】住民主体とコミュニティソーシャルワーク

住民主体は地域住民が自らの力で課題解決に取り組むことを重視し、コミュニティソーシャルワークは専門職が住民と協働して地域課題の解決を図るアプローチです。一見すると、両者は同じ方向を向いた概念のように思えます。 しかし、地域福祉実践を重ねる中で、私はこの二つの概念の間に潜在的な緊張関係があると考えるようになっています。そして、この緊張関係が現在の地域福祉実践における様々な問題の根源になっているのではないかと考えるようになりました。
介護

【2025年最新版】介護保険制度があなたの生活をどう変える?40代・50代主婦必見!徹底解説

皆さん、こんにちは! 日々の家事や育児、お仕事に忙しい40代・50代の主婦の皆さん、お疲れ様です。 突然ですが、**「介護保険制度」**について、考えたことはありますか? 「まだ先のことかな」「難しそう…」と感じるかもし...
介護

ソーシャルワーカーこそロジカルシンキングを!支援の質を高める思考術

今回は魔法使いの様にすぱすぱと解決していく「仕事できる人」略して、シゴデキになる方法を考えたいと思います!
地域福祉

よくわかるフードバンク!第2弾 フードバンクと包括的な相談支援体制

今日は前回の続きで、フードバンクというか食料支援を包括的相談支援の観点から考えてみようと思います。
地域福祉

よくわかるフードバンク! 第一弾 基礎の基礎

皆さんも、スーパーやショッピングモール、あるいはコンビニで、あまった食料を寄附ができる催しやイベントスペースを見たことがあるのではないでしょうか? 最近は大手スーパーなども積極的に行っていることがあるので、けっこうメジャーになってきていると思います。 社会福祉協議会なども、フードバンクと連携しフードドライブなど寄附の分配に取り組んでいるところが多いです。 今回はこのフードバンクについて色々と考える機会があり、第一弾として基礎の基礎から確認していこうという感じです。この次の記事ではもうちょっと踏み込んでフードバンクと自立支援の関係性について第2弾として記事にしたいと思っています。
読書感想

【読んでみた②イシューからはじめよ】 ソーシャルワークプロセスとの関係

今回は読んでみた第2弾で「イシューからはじめよ」を読んでみました。これを、福祉に関連させて感想を書いてみようと思います。 前回の記事「金持ち父さん~」ではマーケティングの知識が福祉にも必要なんじゃないかという観点から本を選んでみましが、今回は福祉やソーシャルワークもも仕事として進めるうえでビジネス的な視点は共通してて、「何か物事を進める、あるいは解決する」という部分では、考え方自体がヒントにならないかなーとおもってこの本を選んでみました。
読んでみた

【読んでみた①金持ち父さん貧乏父さん】地域福祉と経済学の関係とは

経済の関する知識は一見福祉とは縁遠いように見えますが、地域福祉も住民ニーズを起点とするため、一般企業の様にマーケティングの知識や組織運営を行う上で経営者目線での知識が必要となるのではないかと思い立ち、購入しました。 読んでみた、正直な感想は「使われる」側の会社員、サラリーマンが観念としてはほとんど持っていないという前提の上で、資産(お金を増やす資源)をどのように運用していくかという、経営学、経済学の基本のような本でした。
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