【興味がない人も】民生児童委員さんのヒミツ【よかったら見て】

専門職向け

皆さん、こんにちは!

突然ですが、民生児童委員さんってご存知ですか?

地域福祉に関わりのある方やケアマネさんは「身近な存在だよ!」っていう人もいるかもしれません。

地域包括支援センターさんや社会福祉協議会ともきっても切れないのが、民生児童委員さんです。

あんまり興味がない人もいるかもですが、今日はこの「民生児童委員」さんについて解説してきたいと思います!

それではいきましょー!

民生委員さんは地域の中の身近な行政や専門職等との窓口です!

民生委員さんとは民生委員法によると

「民生児童委員とは、常に住民の立場に立って相談に応じ、及び必要な援助を行い、もつて社会福祉の増進に努める社会奉仕者である」

また「日本の市町村の区域に配置されている」

とあります。  出典:民生委員法(昭和23年法律第198号)

民生委員さんの職務については民生委員法第14条では次のように規定されています。

1.住民の生活状態を必要に応じ適切に把握しておくこと

2.生活に関する相談に応じ、助言その他の援助を行うこと

3.福祉サービスを適切に利用するために必要な情報の提供、その他の援助を行うこと

4.社会福祉事業者と密接に連携し、その事業又は活動を支援すること

5.福祉事務所その他の関係行政機関の業務に協力すること

6.その他、住民の福祉の増進を図るための活動を行うこと

つまり、民生委員さんはご自身のお住いの地域に担当圏域を持っており、歴史的経緯から主に生活困窮に陥ってしまった方や、何か介護や生活に困った方を福祉事務所等の行政や地域包括支援センターなどの専門職へ繋いでくれるありがたい方達なんです。

住民の皆さんは「困ったこと」があっても、なかなか市や相談窓口へは敷居が高くて行きにくいものです。

そこで、普段から同じ圏域で生活している民生委員さんがいれば、顔も知っていたり、人によっては長年の知り合いであることや、小さいころから馴染みのある方である可能性が高いです。

そんな、馴染みのある民生委員さんであれば敷居が高くて相談しにくかったことも、安心して相談できるかもしれません。

民生委員さんはつなぎ役

そんな、馴染みの関係で相談しやすい民生委員さんですが、民生委員さんのあくまで専門職とかではなく一住民さんであることは変わりません。民生委員さんの法律があったり、県から依嘱されていたり法的根拠や立場はありますが「困りごと」を解決できるわけではありません。

「困りごと」の解決は市や専門職の仕事です。

民生委員さんの仕事は「困ってる方」を「つなげる」ことです

そのために、市や県ではいろんな研修を行ったり相談窓口の機能などを民生委員さんへ周知をしています。

民生委員さんは「困った時に相談する市の窓口が何となく知っている人、わからない時は市に聞いてみくれる人」と考えていてもらうと間違いないでしょう。

連携するときの注意点!

このような感じで、地域の中にいる住民さんとしては専門職としては非常に頼りなる民生委員さんですが、市や専門職もそうであるように、民生委員さんっも人間です。つまり、「人によってまちまちである」ということがあります。(決して良い悪いということではなく、人間なら必ず個性があるというお話です。)

また、人間の個性の問題に加えて、先ほどから強調している専門職ではないということで、必ずしも我々が勉強している倫理や福祉特有の考え方に理解があるわけではないということです。

これは、福祉の心がないと言っているわけでは決してありません。理解が難しいのは、我々専門職の立場や考え方、役割、限界等に関してです。(当然なことではあるですが・・・)時に、民生委員さんは地域の方の中では我々福祉専門職に近い立場におられるので、同じ専門職と連携するような感覚でいると温度差に驚くことがあると思います。

ですが、連携を行うときは専門職としてちゃんと立場や役割などを明確に伝えることが必要だということです。(連携するときは民生委員さんに限らずですが・・・)

主任児童委員さんは主に児童や妊産婦さんへの対応をされています

民生委員さんには、実は児童委員というもう一つの顔があります。それは児童や妊産婦さんへの援助を行う役割です。そして、児童や妊産婦さんのことを主に取りまとめてやっているのが主任児童委員さんです!

児童委員・主任児童委員の職務について児童福祉法第17条では次のように規定されています。

1.児童及び妊産婦につき、その生活及び取り巻く環境の状況を適切に把握しておくこと。

2.児童及び妊産婦につき、その保護、保健その他福祉に関し、サービスを適切に利用するために必要な情報の提供その他の援助及び指導を行うこと

3.児童及び妊産婦に係る社会福祉を目的とする事業を経営する者又は児童の健やかな育成に関する活動を行う者と密接に連携し、その事業又は活動を支援すること

4.児童福祉司又は福祉事務所の社会福祉主事の行う職務に協力すること

5.児童の健やかな育成に関する気運の醸成に努めること

6.その他、必要に応じて、児童及び妊産婦の福祉の増進を図るための活動を行うこと

そして主任児童委員としては

1.児童の福祉に関する機関と区域を担当する児童委員との連絡調整を行うこと

2.区域を担当する児童委員の活動に対する援助及び協力を行うこと

と規定されています。

幼稚園や小学校のPTA等をされていると出会うことがあるかもしれません。

地域の中で心配なお子さんや最近では不登校のお子さんなどのことを、小学校や幼稚園等の教員と連携して対応されたりもしていることもあります。

最後に

いかがだったでしょうか?正直、民生児童委員さん、主任児童委員さんの活動についてかなり市町村によって変わってきます。ですので、上で書いたことも当てはまらないこともあるかと思います。

しかし、近年では地域のつながりが希薄化し、認知症状がある人の増加やひきこもり、児童虐待など課題が深刻化している中で、民生委員さんの活動はよりその必要性を増しています。そして、いくら「つなぎ役」でも対応が複雑化して無茶苦茶大変です。

その一方で、社会状況の変化等により、民生委員児童委員活動には「個人情報の保護」「担い手不足」「複雑かつ複合した問題を抱えている人への支援」などの課題があり、活動したくてもハードルがたくさんあるのが現状です。

今後、政府が掲げている「地域共生社会の実現」においてはこのような課題を行政も含め関係機関が連携し、民生児童委員活動の体制整備を推進していくことが求められると考えています。

そのようなこともあって、何か足しになれば今日の記事を書いてみました。最後まで読んでいただいてありがとございました!

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