皆さんこんにちは!
今回から読んでみた本を、福祉に関連させて感想を書いてみようと思います。
本を買う時は、何か仕事の中でヒントにならないかなーと思って買っているので当然何らか関係がありそうなものを選ぶので、その辺の記録をしていく感じです。
今回の本はこちら⇩
この本を買った理由
経済の関する知識は一見福祉とは縁遠いように見えますが、地域福祉も住民ニーズを起点とするため、一般企業の様にマーケティングの知識や組織運営を行う上で経営者目線での知識が必要となるのではないかと思い立ち、購入しました。
読んでみた、正直な感想は「使われる」側の会社員、サラリーマンが観念としてはほとんど持っていないという前提の上で、資産(お金を増やす資源)をどのように運用していくかという、経営学、経済学の基本のような本でした。
仕事との関連としては、地域にある資源(資産)は有形無形様々なものがあるのですが、地域づくりを行う上でこの資源(資産)自体が自分の力で発展していくための環境整備を行うという行為は、経済学で言うと所の運用と似ているなーとは思いました。
資源(資産)自体がまた別の資源(資産)を生み出したり、発展したりするためには、支援者(経営者)はいったいどのような環境整備(運用)を行うべきなのかって感じです。
まぁ、百聞は一見に如かずなので興味のある方は読んでみてください。
あ、あと買った後に後悔したんですけど、この本ってきっと図書館にもあるように気がします。
それでは、ちょっとだけ本のご紹介をしてみましょー。本のネタバレがダメな方はこれ以降は読まないでくださいね!
ご紹介(ちょっとでもネタバレがダメな方は飛ばしてください)
金持ち父さんと貧乏父さんの対比
本書では、著者の「金持ち父さん」と「貧乏父さん」という対照的な二人の父親が登場します。
- 金持ち父さん: 高卒ながら複数の会社を経営し、資産を活用して収入を得ています。お金を働かせること、リスクを取ることを重視し、経済的な自由を手に入れています。
- 貧乏父さん: 高学歴で安定した職に就いていますが、給料に頼った生活を送っており、資産と負債の違いを理解していません。
この対比を通して、著者は「お金に働いてもらう」ことの重要性を説いています。
つまりは、時間の切り売り(就労)するのではなく、お金を生み出す資産を形成すべきだという主張ですね。
金持ち父さんの6つの教え
金持ち父さんから学べる6つの重要な教訓は以下の通りです。
- 金持ちはお金のために働かない: 資産から収入を得ることで、お金に働いてもらう。
- お金の流れを学ぶ: 収入と支出を把握し、資産を増やすためのキャッシュフローを構築する。
- 自分のビジネスを持つ: 安定した収入源として、自分のビジネスを持つことを推奨。
- 税制の知識を活用する: 法律や税制を理解し、節税対策を行う。
- お金を動かす技術を学ぶ: 投資や資産運用に関する知識を身につける。
- 学び続ける: 常に新しい知識やスキルを習得し、自己成長を続ける。
お金持ちになるための実践的なステップ
- 日々の選択を見直す: 消費行動や投資の決定が将来の経済状況に影響を与える。
- 資産を買わせる仕組みを作る: 資産から得た収入で生活費を賄う。
- 恐怖や疑念を克服する: 新しい挑戦を恐れず、リスクを取る。
- 与えることを学ぶ: 他人に価値を提供することで、自分も成長する。
地域福祉との関係性
上の六つの教えと具体的なステップを見ていると、実はコミュニティへの支援も「お金」を「地域」と読み替えても通用するのではなかろうか?と思いながら読んでました。コミュニティワーカーの心得的なものになるのではないかなーと思います。
具体的なステップについても、ほぼこのままコミュニティワーカーのマインドセットでいいんじゃないか?
コミュニティワーカーって実は経営者だったのか⁉なんかしっくりきません!
たしかに、地域福祉活動をされている方を見ているとある側面では、コミュニティ(会社)を運営する経営者と言っても過言ではありません。これは断言します。
で、コミュニティワーカーはこれを支援する人なので、これは「コンサル」ですね!
コミュニティーワーカーはコミュニティという会社を経営する活動者(経営者)に対するコンサルタント事業者だったんですね!これはしっくりきます。
『金持ち父さん 貧乏父さん』と地域福祉の意外な共通点
「金持ち父さん 貧乏父さん」は、個人の経済的な自立をテーマにした本ですが、実は地域福祉という観点からも興味深い視点が得られます。
1. 資産とコミュニティ:地域資源の活用
- 資産の多様性: 金持ち父さんは、不動産、株式など様々な資産を持つことを勧めています。地域福祉においても、地域住民、地域施設、自然環境など、多様な地域資源を「資産」と捉えることができます。
- 資産の活用: 金持ち父さんが資産を収入源にするように、地域福祉では地域資源を活かして、住民の生活の質向上や地域経済の活性化を目指します。例えば、地域の空き家をリノベーションしてコミュニティスペースにする、地域の特産品を使ったイベントを開催するなど、地域資源を最大限に活用することで、地域全体の豊かさを創出することができます。
2. キャッシュフローと地域経済: 持続可能な地域づくり
- キャッシュフローの重要性: 金持ち父さんは、収入と支出のバランスを考え、資産から収入を得ることを重視します。地域福祉においても、地域経済の好循環を生み出すためのキャッシュフローの設計が重要です。
- 持続可能な地域づくり: 地域福祉は、一時的な支援ではなく、持続可能な地域づくりを目指します。そのためには、地域経済を活性化させ、自立した地域社会を築くことが不可欠です。
3. 教育とエンパワメント: 地域住民の自立支援
- 金融リテラシーの向上: 金持ち父さんは、お金に関する知識の重要性を説いています。地域福祉においても、住民が自分の生活を自分でデザインできるよう、金融リテラシーの向上や、様々なスキルアップの機会を提供することが重要です。
- コミュニティのエンパワメント: 地域住民が主体的に地域づくりに参加できるよう、エンパワメント活動が重要です。これは、金持ち父さんが提唱する「自分のビジネスを持つ」という考え方に通じるものがあります。
4. リスクとチャンス: 地域課題の解決
- リスクを取る大切さ: 金持ち父さんは、リスクを取って新しいことに挑戦することを勧めています。地域福祉においても、新しい取り組みにはリスクが伴いますが、地域課題の解決や新たな価値創造につながる可能性を秘めています。
- チャンスの創出: 地域の課題を解決するためには、新たなアイデアや取り組みを模索し、チャンスを創出することが重要です。
色々と書いてみましたが、ちょっと強引ですかね?でも、まぁ前述したとおり、コミュニティの支援は「コンサル」なので、ピンチに対してリスクを取りながらも、新しい価値創造を住民(経営者)と一緒に行い、新たな利益(福祉的な豊かな地域)を目指していくというところですね!
福祉的に豊かな地域を支える支援(地域支援)と経営学の関係
このように福祉的に豊かな地域を支える地域支援と経営学は、一見異なる分野のように思えますが、実は深く結びついています。
地域支援が地域住民の生活の質向上(豊かな地域)を目指す一方、経営学は組織の効率性と持続可能性を追求します。
両者を連携させることで、豊かな地域を作るためのコミュニティ(組織)の運営に対して専門家がクライアントの課題を解決するために、診断や助言、指導を行う(コンサルティング)することができるというわけですね!
地域支援と経営学の連携がもたらす効果
- 地域資源の有効活用: 経営学の視点から、地域の資源を分析し、その資源を最大限に活用できるような事業計画を立案します。例えば、地域の高齢者の持つ知恵や経験を活かしたサービスを開発したり、地域の特産品を販売する事業を立ち上げたりすることが考えられます。
- 効率的なサービス提供: 経営学の効率性に関する知識を活かして、地域福祉サービスの提供プロセスを改善し、より多くの人々にサービスを提供できるようにします。例えば、ボランティアの配置を最適化したり、情報システムを導入したりすることが考えられます。
- 持続可能な組織運営: 地域福祉に関わる組織を経営学の視点から分析し、財務状況の改善や人材育成など、組織の持続可能性を高めるための施策を講じます。
- 地域経済の活性化: 地域福祉の活動が地域経済の活性化に繋がるように、経営学のマーケティングや財務の知識を活かします。例えば、地域福祉事業を地域経済の活性化に繋げるようなビジネスモデルを構築したり、地域住民の消費意欲を高めるようなイベントを企画したりすることが考えられます。
- 地域住民のエンパワメント: 経営学のリーダーシップ論やモチベーション論を活かし、地域住民が主体的に活動に参加できるような仕組みを構築します。
地域支援と経営学の連携における課題
- 両者の専門性のギャップ: コミュニティワーカーは人との関わりを重視する傾向があり、数字や効率性には弱いです。というか、度外視してしまう傾向です。両者の専門性のギャップを埋めることが課題となります。
- 短期的な成果を求める傾向: 経営学では、短期的な成果を求める傾向がありますが、地域福祉は長期的な視点での取り組みが求められます。短期的な成果と長期的な視点のバランスをとることが重要となってきます。
- 地域住民の参画: 地域住民の参画を促すためには、住民主体や主体性を育み支援などに対する深い造形と、コミュニケーション能力やファシリテーション能力、マネジメント、コーディネーションなどの技術も必要となります。
こう考えると、確かに能力の高いコミュニティワーカーと出会うとある種、ほりえもんさん的な経営者っぽい、オーラを持っている人が多いことにも納得です。圧が強いというか、なんと表現していいか分からないんですけど(;’∀’)
というか、コミュニティワーカーって大変ですね。通常のソーシャルワークの基本的能力の加えて、コンサルが持っているビジネス界隈でも必要とされるファシリテーション、コーディネーション、マネジメント等の技能と論理的思考が要求されることになります。たぶん、対人関係的にはティーチング、コーチングなんかも必要なんでしょうな(-_-;)
コミュニティビジネスと『金持ち父さん 貧乏父さん』の関連性
さて、ここまでくると地域福祉と経済学の関係に親和性があると、私が主張しているのは伝わったと思います。ここからは、この親和性を象徴するような、コミュニティビジネスについて考えていきたいと思います。
コミュニティビジネスとは
コミュニティビジネスは、地域住民が主体となり、地域の課題解決や地域資源の活用を通じて、地域全体の活性化を目指すビジネスモデルです。
具体的には、地域の特産品を使った加工品販売、空き家をリノベーションしたカフェ運営、地域住民向けのスキルアップ講座など、多岐にわたります。
本書を読むことで、コミュニティビジネスを行う上でのポイントが見えてきます。
コミュニティビジネスを始める上でのポイント
- 地域のニーズを把握する: 地域住民のニーズを把握し、そのニーズに応えるビジネスモデルを構築する。
- 多様な主体の連携: 行政、NPO、企業など、様々な主体と連携し、地域全体で取り組む。
- 持続可能なビジネスモデルを構築する: 一時的な事業ではなく、長期的に継続可能なビジネスモデルを構築する。
- 地域住民の参画を促す: 地域住民が主体的に活動に参加できるような仕組みを作る。
最後に
いかがだったでしょうか?今回は「金持ち父さん貧乏父さん」を地域福祉との関連性や共通点から読んでみました。
きっと何か共通点があるだろうと思い買ってみたのですが、意外なことに本書以外に地域福祉には経済学という「コンサル」の知識が必要という、妙な結論に達してしまいました。
たしかに、コミュニティやボランティアグループを運営するというのは、一つの会社を経営するのとマインドとしては変わらないのかもしれないです。(法律とか財源とか目的などは全然違いますけど)
それを支援するコミュニティワーカーはある側面においては、まさにコンサル業者であると言えるでしょう。
これは私がちょっと変な視点から本を読んでみようという思い至ったことから、こんな結果になっていますが、個人の一意見であるということでお許し下しさい。
感想やご意見はコメント等で募集しています!ありがとうございました。
コメント