【後輩との付き合い方】人材育成って難しい【三つのポイント】

専門職向け

皆さんこんちは。皆さんは組織での人材育成とか、後輩、部下の接し方に悩んでいませんか?僕はめっちゃ悩んでます。相談援助職や介護職の皆さんは専門的な技術をもってサービスの調整や提供をされていると思いますが、それを後輩とかに伝えていくのってすっごく難しいです。現場のリーダーや管理職に近くなってくると必ずぶち当たる問題なのでしょうか?そこで今日は、後輩、部下への接し方や専門的技術をどう伝えていくか?について僕の考えをお伝えしようと思います。

この記事以外にもコミュニケーションについて書いている記事がありますのでよかったら見てください。

【伝える技術】コミュニケーションって難しい!【三つの小技】

【職場でも使える】人の話を聞くときに気を付けるべきこと【三つのポイント】

 

 

対人援助の専門性を高めるための方法「スーパービジョン」
援助職が獲得しているヒューマンスキルや対人援助の専門性、組織における人材育成に役立つ方法の一つが「スーパービジョン」です。
スーパービジョンは、先輩援助職(スーパーバイザー)が、経験の浅い後輩援助職(スーパーバイジー)を養成することを言います。スーパービジョンの詳しい方法を書いていくと一年くらいかかりそうなので、端折って説明すると、基本的な面接技法やティーチング、コーチングなど技法を駆使して、後輩援助職が自己覚知や自らの課題を認識できるように働きかけることになります。
いつも、クライエントに行っている支援と一緒ですね!!
スーパービジョンには管理・教育・支持という三つの機能があります。
ここでいうスーパービジョンは主に組織内の上司部下関係関で行われるものを想定していますので、この三つの機能のすべてが発揮されることが期待されます。非常に簡単に説明すると、管理的機能は「働きやすいように労働環境(業務分担や業務時間等)を調整する」こと、教育的機能は「専門性やヒューマンスキルの教育、教育の機会の提供する」こと、支持的機能は「バイジーの情緒的サポートをする」ことです。それぞれ、管理的、教育的機能では主にティーチング、支持的機能ではコーチングを活用していきましょう!
こんな場面で使おう!
★新人の指導 ★後輩のスキルアップ ★職場内研修

指導するとはいってもどうすれば?そんなときのアサーション!

職場でスーパービジョンなんていっても、一体どんな態度をとればいいのか?そんな時に、自分の考えや気持ちを素直に伝え、自分も相手も大切にできる自己表現である「アサーション」を活用しましょう!

自分の意見を伝えるときに、感情的になって怒鳴ってしまったり、きつい言い方をしてしまったりすることってありませんか?そんな時は僕は「またやってしまった」と後で後悔したりします。このような「やりすぎ」「言い過ぎ」のことをアグレッシブ行動と言います。指導するときにこのアグレッシブ行動をしてしまうと、相手は「そんなに言わなくても・・・」「そこまで言われることなのか?」など、自分が侮辱された感情が残ってしまいます。

一方で、言いたいことがあっても相手に気兼ねして言えないということもあります。このように「自分が我慢すれば済む」「言わない方が無難」と、自分の意見を抑えてしまうことを「ノン・アサーティブ行動」と言います。これが、重なってくるとストレスやフラストレーションがたまるだけではなく、援助業務にも支障をきたします。

この「アグレッシブ行動」と「ノン・アサーティブ行動」によっておこる問題を解決するのが「アサーション」です。

三種類の自己表現タイプ

(出典:大谷佳子著「聴く・伝える・共感する技術」(2017.8.21))

自分を知ろう!三つのどれに当てはまる

まずは、自分のコミュニケーションタイプを知るために、普段の何気ない行動を振り返ってみましょう。

1.あなたは、自分の長所や、なしとげたことを人に言うことができますか。

2.あなたは、自分が神経質になっていたり、緊張しているとき、それを受け入れることができますか。

3.あなたは、見知らぬ人たちの会話のなかに、気楽に入っていくことができますか。

4.あなたは、自分が知らないことやわからないことがあったとき、そのことについて説明を求めることができますか。

5.あなたは、自分が間違っているとき、それを認めることができますか。

6.人からほめられたとき、素直に対応できますか。

7.あなたに対する不当な要求を拒むことができますか。

8.長電話や長話のとき、あなたは自分から切る提案をすることができますか。

9.あなたが注文した通りのもの(料理や洋服など)がこなかったとき、そのことを言って交渉できますか。

10.あなたに対する人の好意がわずらわしいとき、断ることができますか。

出典:平木典子『改訂版 アサーション・トレーニング さわやかな<自己表現>のために』|金子書房(2009)

NOの数が5個以上だと自己主張が苦手(ノン・アサーティブ)、YESの数が5個以上だと適切に自己主張ができる(アサーティブ)、攻撃的・否定的感情を持ってYESを選んでいる場合はアグレッシブの可能性があります。

アサーティブに伝えるために!

アサーティブに伝えるためには一般的な方法として、以下の3つがあげられます。

DESC法

アサーションスキルを体系的にまとめた方法で、アサーションを以下の4つに分類しています。

Discribe(描写) 客観的に事実を伝える
Explanation(説明) 自分の意見や感情を伝える
Suggest(提案) 相手の求めているものを解決策として提案する
Choose(選択 ) 提案の実行/不実行による結果を伝える

例えば、相手の行動を修正したいときには

D 客観的に事実を伝える その行動をどうなるのかを伝える
E 自分の意見や感情を伝える 邪魔をする気はないが、デメリットが多いと自分は思うと伝える
S 相手の求めているものを解決策として提案する 相手の様子に合わせて修正可能そうな範囲でお願いしてみる。無理そうなときは諦める
C 提案の実行/不実行による結果を伝える 行動が修正できれば、○○みたいな良いことがあるよと伝える

このように、自分の主張を4段階で分析して具体的に伝えることで、衝突の回避や折衷案を探る方法です。

I(アイ)メッセージ

Iメッセージとは、自分の意見や気持ちを言葉にするときに「わたし」を主語にして言い換えることです。

例えば、意見の合わない相手に対して「あなたの言ってることはおかしい」というと、相手もいい気はしません。逆に怒ると思います

「私があなたの立場なら、こんな風に考えるかも」と言い換えるのがIメッセージです。相手を責めたり、意見を押し付けるような印象になることを避け、自分の言いたいことを適切に伝えることができます。

言語的アサーション・非言語的アサーション

上記2つの方法は、言語的なアプローチ方法になりますが、ボディランゲージといった非言語的なアプローチも、アサーションにおいては重要です。

人は、コミュニケーションをとる際、話している内容だけでなく、表情や態度、声のトーン、身振り手振りなどから相手の気持ちや感情を判断しています。特に自分の焦りや不安は伝わりやすいですので要注意です。

話をしている相手が、不機嫌そうな表情や怒ったような声でしゃべっていたら、不安を感じてしまいますよね。

非言語コミュニケーションを意識することで、相手とより円滑な関係を築きやすくなります。

こんな場面で使おう!
★日常 ★会議、カンファ ★報連相 ★同僚とのコミュニケーション

それでもやっぱりイライラします。そんな時のアンガーマネジメント

アンガーマネジメントは近年、対人援助の現場でも注目されています。自分の怒りと上手に付き合うために必要な概念と言えます。

相手が同僚、上司、後輩、クライアント等様々ですが、イライラしたり、ムカッとしたりすることもあるでしょう。しかし、それは自然なことです。怒りは誰もがもっている感情です。無理に押さえつけたりするとストレスを溜めることになるでしょう。

しかし、何の対策もしないで良いわけではありません。感情のままにコントロールが上手くいかに人は、アグレッシブ行動やノン・アサーティブ行動をとりがちです。怒りについて知り、上手に対処する必要があるでしょう。

怒りを把握する上で、重要なのはコアビリーフという概念です。コアビリーフでは、「~べき」というその人に中にある価値観です。怒りは実は何かの出来事そのものではなく価値観が引き金になっています。

「○○であるべき」と考える人が、それとは違う価値観に出会ったとき怒りは生まれます。怒りの原因となる自分のコアビリーフを知っておくとよいでしょう。

怒りをコントロールするためのはこの、コアビリーフを「○○べき」ではなく、「○○したほうが良い(しなくてよい)」と思考を変えて、≪まぁいいか≫と受け入れる余地を作る必要があります。どうしても許せなければ、アサーティブに伝える、ルールとして伝えるなど考えてみましょう!

六つのコアビリーフと怒りを刺激するNG行動

コアビリーフ NG行動
正義感が強い ルール違反
白黒はっきりさせないと気が済まない 優柔不断、判断がない
自分は優れている 意見を言う(意見を受ける)
自分のやり方が一番 やり方を変える
慎重に行動する 行動をせかす
思い立ったらすぐ行動 待たせる

ちなみに、僕は「自分は優れている」「自分のやり方が一番」「思い立ったすぐ行動」に該当し、確かにNG行動について怒りを感じていることに気づきました。

怒ってしまうのは仕方ないことですが、ちょっとした小技を紹介します。

  • 深呼吸する
  • なにかする前に6秒待つ(瞬間湯沸かし器のごとき感情の吐露を避ける)
  • その場から離れる
  • イラつく事象は反芻しない(思い返すといつまでもイライラしますが、難しいですね)
  • 広げない、過去を持ち出さない(他のことまで言うと怒りが増幅されます。わかっていても難しいです)
相手が怒っている時にはどうすればいいのか?
自分じゃなくて、逆に相手が怒っているときはどうすればいいのか?
怒りは二次感情と呼ばれ、その源泉には一時感情があるはずです。
怒っている人に対しては、一時感情へ働きかける必要があります。
それはもう読み取るしかないですが、寂しさ、心配、不安、うらやましさ、悲しみなど原初的な感情に由来することが多いです。
例えば、何かにつけて攻撃的な人(怒りがある人)は何かを不安に思っていて失敗を恐れていたり、周囲への心配が一時感情として潜んでいるといういった具合です。

最後に

いかがだったでしょうか?今回は人材育成から、その育成に必要な概念を欠いてみました。書いていてすべてのことが「わかっているんだけど止められない」と自分でも感じていることでした。もうちょっとセルフコントロールについて修業が必要だなーと思います。皆さんはいかがでしょうか?もしよかったらコメントにでも、何か感想を書いてもらえるとうれしいです。

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