【知っていると】認知症の基本【備えになる】

介護

皆さん、こんにちは!

最近、「認知症になったらどうしたらいいの?」「認知症にならない要するにはどうすればいいの?」というご相談をよく受けるようになったと感じています。

そこで今日は認知症の詳しい説明ではなく、どう対応するか?を中心にご紹介していきたいと思います。

他にも認知症関連の記事を書いていますのでよかったらご覧下さい

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認知症の特徴

認知症とは様々な原因疾患によって記憶や思考等の認知機能の低下が起こることで、日常生活に支障をきたす疾患です。

加齢によって起こる「単なる物忘れ」とはちょっと違います。

進行性の疾患ですが、ご本人には「全く自覚がなく」、かなり進行してもご自身では全く何の問題も感じないケースが多いです。

そのため、当事者よりもそのご家族等周囲の方が「いったいどうなってしまったんだ」と悩み「どのように対応すればいいかわからない」という負担を抱えることになります。

そして、認知症の症状には決まったものがなく「もともとの性格」「物忘れや認知機能の機能低下」複合し、人によって千差万別な状況を示します。

そのため、認知症にはその進行と症状やご家族の困りごとに合わせて介護・医療・福祉サービスを受けることが非常に重要です!

認知症は徐々に進行し、症状が変化します

症状に決まった形はないのですが、代表的な症状とご家族や周囲の方の心構えをご紹介していきます!

※本人の様子の例として提示しているものが全て出現するとは限りません。

進行の度合い 本人の様子の例 家族・周囲の心構え
正常なレベル、軽度認知障害(MCI) 物忘れがあっても自立して生活ができている 認知症の正しい知識を知る。ご近所の方や関りのある方に見守りや声掛けをお願いしておくと良いでしょう。かかりつけの医師へ相談しましょう。
初期(日常生活に支障があるが、概ね自立している) 約束が思い出せない、物事が覚えにくい、やる気がでない、不安が強い、「物を盗まれた」など家族を疑う、失敗を指摘すると怒る かかりつけの医師へ専門の医療機関(精神科、心療内科、脳神経内科等)の受診について相談しましょう。家族間でも本人の状況を話し合っておくと良いでしょう。

かかりつけ医がいなければ、地域包括支援センター等へ相談しましょう

中期(日常生活に手助け、介護が必要) 一人歩きが多くなる、妄想が多くなる、すぐ興奮する、着替えや排泄が上手くいかなくなる、ついさっきのことも忘れる(古い記憶は覚えている。)時間や場所がわからない この時期には介護等対応が始まっていると思います。介護サービスなどをうまく活用して、介護者の負担が高まらないようにしましょう。
後期(常に介護が必要) 表情が乏しい、排泄の失敗が増える、ほぼ寝たきりで意思疎通が難しい、日常生活全般にいつも介護が必要、家族の顔や使い慣れた道具がわからない 日常生活でできないこと(食事、排泄、生活を保つなど)が増え、常に対応が必要です。より介護サービス等に頼る必要があります。

認知症の進行と支援体制

認知症の進行段階によってサービスや取り組みをイメージしたものです

進行の度合い サービス・活動 相談窓口
正常なレベル、MCI(軽度認知障害) 認知症カフェ、認知症家族会、地域にある居場所 市町村、社会福祉協議会、地域包括支援センター、かかりつけ医
初期 介護保険等フォーマルサービスによる生活支援 地域包括支援センター、ケアマネジャー、医療機関、認知症疾患医療センター
中期 介護保険等フォーマルサービスによる生活支援、介護者の休息のためのショートステイ利用 地域包括支援センター、ケアマネジャー、
後期 介護保険等フォーマルサービスによる生活支援、介護者の休息のためのショートステイ利用、周辺症状が強くでてて大変な時は医療機関に受診 地域包括支援センター、ケアマネジャー、医療機関、認知症疾患医療センター

認知症の人への対応方法

基本的には認知症になったとしても特別扱いをする必要はありません。必要なのは、認知症の方の気持ちを理解し優しく対応することです。

本人にも症状の自覚があります

認知症のなったからといって何もわからなくなるわけではありません。本人は「病気である」という自覚こそありませんが、「なんだかちょっと変だな」とは思っていることが多いです。そのため、指摘されれば怒りますし、つらいと感じています。

認知症になっても様々な感情や自尊心は失っていません。

認知症の方は症状が進行すると「うまく自分では意思が伝えられない」かったり、「うまく表現ができない」ことが多いです。しかし、喜怒哀楽や思いやりなど、豊かな感情を持ち続けています。記憶は保持しづらくなりますが、その人が築き上げてきた価値観や人格はしっかりあります。

具体的な対応 7つのポイント

まずは見守る さりげなく様子を見ます。あまり近ずき過ぎたり、じろじろ見るのは禁物です
余裕をもって対応する こちらが困っていて、焦り等が動揺させてしまいます。自然な笑顔で応じることが必要です
声をかけるときは一人で 複数で取り囲むと恐怖をあおってしまいます。代表者一人がゆっくり声をかけるといいです
相手に目線を合わせて優しい口調で 目線を同じにすると安心感があります
後ろから声をかけない 認知症の方は注意力が下がっている場合があるので後ろから声をかけるとびっくりします。
穏やかにはっきりした話し方で 高齢の方では耳が遠くなって聞きにくくなっていることがあるので、ゆっくりはっきり話しかけると伝わりやすいです
相手の言葉に耳を傾けてゆっくり対応する 認知症の方は物事を処理をするのが、苦手になってきます。同時に複数の問いに答えたりするのが難しいです。相手の反応を伺いながら会話をしましょう。

 

家族への支援が必要です

上記のような対応は、第三者であれば気を付けて行えますが、同居しているご家族ですと中々難しい面があります。ご家族や介護をされている方ですと、身近な人が認知症になったことでの衝撃や混乱もありながらの関りのが原因です。ですので、そういった衝撃や混乱など大切な身内が認知症であることに対する悲しみなどを処理をするために、時には息抜きや愚痴などオープンにして支援を求められる環境が非常に重要であると言えます。

認知症に対する早期の気づき、早期対応が必要です

よく「認知症は治らない」と言われています。しかし、受診しても意味がないとは思わないでください。

アルツハイマー型認知症では服薬治療等で症状によっては進行を遅らせることはできることがあります。

脳血管性認知症の場合は高血圧や動脈硬化の治療をすることによって、進行や再発を防ぐことができる可能性があります。

他にも脳腫瘍や正常圧水頭症など治療可能な疾患によって認知症状が引き起こされている可能性もありますので、早期受診は非常に重要です。

最後に

いかがだったでしょうか?

今回は「認知症」について記事を書いてみました。認知症について昔に比べれば社会的な認知度が上がってきていますが、まだまだその対応が周知されているとは言えません。

認知症に決まった症状がなく、対応も千差万別であるということが周知や対応を難しくしているのだと思います。

その中でも、少しでも「知っておくと役立つ」をこのブログでは発信していきたいと思います。

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